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SPOT 01

十勝グリーン・ツーリズム 畑や牧場をめぐる旅
from 帯広空港

畑を歩いてピクニック!
生産現場で味わうおいしさ
〈いただきますカンパニー〉

from 北海道帯広市

SHORT TRIP Guides - 北海道の小さな旅ガイド edited by コロカル
SHORT TRIP Guides - 北海道の小さな旅ガイド edited by コロカル

リアルな生産現場に触れて、
“いただきます”の
意味を心と身体で感じる

勝を訪れたら誰もが驚く、見渡すかぎりの広大な畑の風景。生産現場であり、通常は立ち入ることができない畑ですが、十勝には畑ガイドの案内で、農場でピクニックができる楽しいツアーがあります。

畑を歩いて、ピクニックしよう……日本で唯一の畑ガイドが案内するガイドツアー会社〈いただきますカンパニー〉を立ち上げたのは、井田芙美子さん。出身は札幌、羊飼いになりたくて帯広畜産大学への進学を機に十勝へ。羊牧場での実習、農場実習など農業の勉強をして、生産現場に触れるなかで、生産そのものではなく、生産現場の魅力を伝えることに興味を持つようになりました。

「大学生の頃から、自分は生産者になるよりも、
農業を伝える仕事に就きたいと思うようになりました」

ネイチャーガイドや十勝観光連盟で観光業に携わり、“農業”を“観光”として伝えていけないかという想いをあたためてきました。

二人の娘さんを育てながらパワフルに仕事をこなす、エネルギーあふれる井田さん

農場の中を歩く、そんなツアーがかたちになると確信したのは、6年ほど前のこと。井田さんは、子育てサークルでのイベントとして、小麦畑でパンを食べようという企画をしました。そこで初めて、小麦畑の中にトラクターが通る道があるのを知ったそうです。

「小麦畑の中に道があるなんて!
この道を歩く楽しさ、ダイナミックな十勝らしい風景に感激しました」

通称「防除畝(ぼうじょうね)」と呼ばれる道は、農家さんにとってはトラクターが通るための道でしかありません。でも井田さんにとっては、十勝の食や農業を感動的に体験できる場所として心に刻まれたのでした。

小麦を収穫した後のトラクターの道を歩きます。虫や病気の持ち込みを防ぐために、専用の長靴を着用します。

そして、当時3歳と5歳の娘たちの子育てをしながら、仕事を両立させるためにも、自分で会社を起こそうと決意。2013年3月に起業しました。社名に使われている“いただきます”という言葉には、井田さんのある想いが込められています。

「10歳の頃、生きたニワトリを絞めて食べるという経験をしました。
それが私の原点なんです」

スーパーで売っている肉からは想像ができない、食べるということは命をいただくということだと子どもの頃の実体験から身を持って感じたこと。日々の食卓で、命をもらって生きていることを少しでも感じてほしい。そうした食に対する想いが、リアルな食の生産現場を多くの人に見てもらいたいという今の仕事にもつながっています。

「わぁー、みなさん見てください!
あのトラクター、何をしているところだと思いますか?」

取材に訪れた8月上旬はちょうど小麦収穫の最盛期。巨大なコンバインが黄金色に色づいた小麦を刈り取っていました。迫力のある小麦の刈り取る様子を参加者は見学。収穫作業を終えた小麦畑に入り、小麦畑の中のトラクターの道を歩きます。

「気づきから入ることを大事にしています。
小麦の粒を見つけて、触ってみて、割ってみたり」

それは、かつて井田さんが小麦畑の道を見つけて感動した時のように、お客さん自身が実際に見たり感じたりして得られる感動体験を大切にしているから。

この日はちょうど小麦の収穫の最盛期。大型コンバインを間近に見られるのも、1年のうち数日だけの貴重な機会です。

小麦畑に寝転がって、牛さんはこんな気持ちなのかな?

牛の寝床になる麦稈ロール。体験を通して十勝の農業や酪農文化を学ぶことができます。

小麦の粒を収穫してトラックにのせているところや、小麦畑を歩いて麦稈(ばっかん)ロールをつくっているところを見て、麦稈ロールは牛の寝床になることを知る。車窓から通りすぎてしまうだけだった畑の風景に、十勝農業の小麦のストーリーが浮かび上がります。小麦の粒を割ってみる、小麦畑に寝そべってみる、茎を覗いて中が空洞になっていることに気づく……そんな小さな感動の積み重ねが、十勝の旅の印象を魅力的にしてくれます。

この日、小麦畑を歩いた後は、お楽しみのトウキビ(トウモロコシ)狩り。おいしいトウキビの見分け方をレクチャーしてもらい、さっそく畑に入ってトウキビを探します。大人の背丈よりも高いトウキビ畑はまるで迷路のよう。実の詰まったおいしいトウキビを探すのに、大人も子どもも夢中です。

「あったぞー」「とれたよー」

畑のあちこちから歓声が飛び交います。1本のトウキビを大切に抱えて、畑から戻ってくるお客さんはみんなうれしそう。生でも食べられるほど甘いトウキビを、さっと茹でていただきます。

収穫して時間が経つとすぐに糖度が下がってしまうトウキビ。畑でもいでそのまま畑で食べるのが、一番甘い状態を味わえる最良の方法なのです。

家族の中で誰が一番身のつまったトウキビを見つけられたかな?

もぎたてをすぐに茹でていただきます。新鮮なので2〜3分茹でるだけで鮮やかな黄色に。

ランチツアーとおやつツアーがあり、ランチツアーには、自分でとった茹でトウキビのほかに、十勝産小麦のパンでつくったサンドウィッチ、十勝産枝豆、とうきび茶が付きます。

創業時からの井田さんのこだわりは、“前日の夕方まで予約できること”。

「子どもの体調や天気なども考慮して、楽しい北海道旅行のなかでたまたま見つけたツアーで楽しんでもらいたいんです。お客さん主体で、行きたいときに申し込めるツアーであるということを大事にしています。親子や大事な人と過ごす時間、記憶に残る一瞬を提供したいと思っています」

自身も二児の母であり、子ども連れでの旅の大変さも知っている井田さんは、気軽に参加してもらえるようなツアー会社を目指しました。

とはいえ、前日予約で対応するためには、畑ガイドをする人員を確保しなければなりません。そこで井田さんは、ツアーのない冬期間、畑ガイドを養成するための仕組みづくりにも力を入れてきました。座学からはじめて筆記試験、シーズンにはインターンで実習のサポートをして、知識と経験を深めていきます。現在は、定年退職された方などを中心に15名の契約畑ガイドがいます。

畑の真ん中のテントの下で、収穫した野菜をピクニック気分で味わいます。

5〜6月は菜の花畑、6月下旬は青い小麦畑、7〜8月はじゃがいもやトウキビ畑、10月は長芋畑と、季節によって案内する会場となる畑も異なります。

どの季節に訪れても楽しめますが、なかでも10月の長芋掘りピクニックは地元の人でもなかなかできない体験だそうです。ひたすら掘り続けて、いかに折らないようにきれいに掘れるかを、大人がはまってしまうとか。

「農家さんはみんなそれぞれ哲学者」と井田さんは話します。

「都会に住んでいると、何でも自分の思い通りになると思ってしまう。でも十勝の農家さんは、一瞬にして小麦が倒れたり、大切に育てた作物がすべてダメになってしまったり、自然にはかなわないことをみんな知っています。そういうなかでも最善を尽くしている姿に、人間の大きさを感じます。

農場ピクニックを体験することで、スーパーで野菜を買うときも、ただ値段が高いとか安いということだけではなく、その背景を感じてもらえたら。野菜の値段が高ければ、そういえば今年は天気が悪かったな……など、そういうことをちょっと想像できる人が増えてくれたらいいなと思っています」

リアルな生産現場を多くの人に知ってもらいたいーー。
畑をこよなく愛する井田さんのチャレンジはまだまだ続きます。

「ラベンダー畑を見に行くように、小麦やトウキビ畑を見に来てほしいです」と話す井田さん。

Information

いただきますカンパニー
ガイドツアー「農場ピクニック」

住所 十勝管内の農場(帯広市、芽室町、音更町など)

TEL 0155-29-4821

開催期間 5月中旬〜10月末

※要予約、前日17時まで予約受付中

※最小催行2名、定員40名

※時期に応じて会場が異なります。現地集合、現地解散。

体験料 

【9:00〜10:30ガイド+おやつツアー】大人3500円、子ども2000円

【11:30〜13:30ガイド+ランチツアー】大人4500円、子ども3000円

【14:30〜16:00ガイド+おやつツアー】大人3500円、子ども2000円

※大人/中学生以上、子ども/3歳から小学生まで。2歳以下は無料

※2歳以下のお子さまは500円追加でランチを付けることができます。

駐車場 あり

Web http://www.itadakimasu-company.com/

※詳しい内容やお申し込みについてはHPをご確認ください。

おすすめの立ち寄りスポット ①

麦音

十勝産小麦100パーセント使用した地産地消をテーマにしたパン屋。11000平方メートルという単独ベーカリーとしては日本一の敷地面積。木立に囲まれた敷地には広々とした草地と小麦畑があり、ピクニック気分で焼き立てのパンが食べられます。天然酵母を使ったハード系のパンから石窯で焼いた数種類のピザ、惣菜パン、メロンパンなどの菓子パンと幅広いラインナップのパンを揃えています。

住所 北海道帯広市稲田町南8線西16-43

TEL 0155-67-4659

営業時間 6:55~20:00

定休日 年末年始のみ

駐車場 あり

Web http://www.masuyapan.com/shop/

おすすめの立ち寄りスポット ②

六花の森

マルセイバターサンド知られる菓子メーカー〈六花亭〉。北海道の山野草の花々が描かれた包装紙は誰もが一度は目にしたことがあるはず。「花柄包装紙に描かれた草花が咲く森をつくろう」と六花亭が自然を守りながら山野草を定植。季節ごとの草花が咲く敷地にはクロアチアの古民家を移築した美術館が点在しています。なかでも包装紙の原画の複製を展示した〈花柄包装紙館〉は見どころです。

住所 北海道河西郡中札内村常盤西3線249-6

TEL 0155-63-1000

営業時間 10:00~17:00(6~8月9:00~、10月~16:00)

休館 10月下旬〜4月中旬 ※詳しくはHPをご確認ください。

入園料 大人800円、小中学生500円

駐車場 あり

Web http://www.rokkatei.co.jp/facilities/index2.html

(photo:yayoi arimoto)

photo:yumi kagawa text:team YumYum

※2016年8月の台風の影響で一部通行止めとなっている道路があります。滞在先からの交通アクセスなどを一度ご確認のうえ、お出かけください。
国土交通省北海道開発局 北海道地区道路情報

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