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SPOT 03

達人案内 写真家 上田大作さん

絶好のタイミングで
撮影したい
知床の流氷群

from 北海道網走市、斜里町

SHORT TRIP Guides - 北海道の小さな旅ガイド edited by コロカル
SHORT TRIP Guides - 北海道の小さな旅ガイド edited by コロカル

上田大作「強い北風によって押し寄せたオホーツク海の流氷群」 能取岬から撮影した朝日が輝く流氷。

ま上田さんが集中的に撮影をしているのが知床です。世界自然遺産にも登録されている道東に位置する知床半島は、知床連山と山麓を覆う原生林があり、海岸には切り立つような断崖が見られ、さらに湿原・湖沼といったさまざまな景観が凝縮されたエリアです。

上田さんは、2016年4月の雪解けから山麓に入り、稜線沿いに春を追いかけ撮影を開始。その後約2か月クマゲラの繁殖やヒグマの撮影を行ったそうです。7月以降は知床の漁師さんの撮影も行い、森と海とを行き来しながら、1年を通じて四季の移ろいを追いかけていきました。

上田大作「南西ルンゼから望む知床の山々」 2016年、5月上旬に上田さんは羅臼岳に入りました。標高1400メートル。あたりはまだ雪深い景色。

なぜ知床を撮影するのか、その魅力を上田さんに尋ねると……

「やはり生物の多様性ですよね。原始的な森が数多く残っていて、少し足を踏み入れれば、シマフクロウだとかヒグマだとか、多くの動物が見られます。大雪山では、多様な動物を見るためには何日も探しまわらないとならないけれど、ここは生命の密度が濃いんです」

海と川、森とが一帯になり独自の生態系を育む知床半島は、多様な面を見せてくれる場所。今回、そのなかで上田さんが北の厳しい自然が感じられるスポットとしてあげてくれたのは流氷群です。

「流氷は道東を象徴する冬の風物詩ですよね。ここは北半球では流氷の南限ですし、世界的にも希少価値がある生態系が流氷によって育まれている」

流氷が撮影できるのはだいたい2月上旬から下旬にかけて。撮影のベストタイミングは、流氷群が沖にあり、北風によって岸へ向かって流れてくる時期という上田さん。

「湾全体に流氷が押し寄せてしまうと氷原になってしまいます。そうすると流氷だというのがわかりにくいですから、流氷と青い海とのコントラストがつくタイミングを待ち撮影します」

ちなみに、もうひとつの撮影チャンスは、流氷が沖へと離れていくタイミング。このときは南風か東風が吹くといいとのこと。流氷の日ごとの変化は気象庁などのホームページで発表されている海氷情報を見つつ、風が吹く日を上田さんは正確に予想していると言います。

「なんといっても経験が大切ですよね。もちろん、たくさんの失敗があっていまがあるんです。だから失敗は、単なる失敗ではなく、この日は撮影に適していないことがわかっただけでもプラスになると思っています」

絶好のタイミングに出会うのは偶然でなくて必然。上田さんの話を聞いていると、毎年の積み重ねによって自然を読む目を養い、それが「この1枚」を撮ることを可能にする、そう感じずにはいられませんでした。

流氷の時期になると、船から見たり、氷上を歩いたりなど、さまざまなツアーも企画されているので、撮影初心者の方は、こうしたツアーに参加して流氷を体験することから始めてみるのも方法のひとつでしょう。

上田大作「風まかせに生き物のように漂う流氷群」 ウトロにある象の鼻の岬から撮影した流氷群。右側に見えるのは知床連山。

Information

プユニ岬

住所 北海道斜里郡斜里町岩尾別

TEL 0152-22-2125(知床斜里町観光協会)

WEB http://www.shiretoko.asia/puyuni.html

※ウトロ温泉バスターミナルから斜里バス「知床線」で約10分。「知床自然センター」下車徒歩15分。時刻表はこちらからご確認ください。

Information

能取岬

住所 北海道網走市美岬

TEL 0152-44-6111(網走市観光部観光課)

WEB http://abashiri.jp/tabinavi/02spot/notoromisaki.html

※網走駅から車で約20分

Profile

上田 大作(うえだ だいさく)

写真家。1977年山口県下関市に生まれる。2005年写真家になることを志し、務めていた会社を退職。タンザニアのセレンゲティ国立公園やンゴロンゴロ保全地域、ガラパゴス諸島などを見聞して歩く。2006年から、北海道の道東地方や大雪山国立公園をおもなフィールドとし撮影を始める。2013年「風連湖—冬の物語」にて田淵行男賞を受賞。受賞記念写真展をニコンサロン(新宿・大阪)で開催。同年〈Imagine Wildlife〉を設立。http://daisaku-ueda.com/
上田さんが参加している写真展『NATURE CRAZYS』(ライフスケープ編集長が推す“常識やぶり”な若き写真家たち)が、富士フイルムフォトサロン仙台(2017年1月12日~2月7日)と富士フイルムフォトサロン名古屋(5月5日〜11日)で開催。 https://www.fujifilm.co.jp/photosalon/sendai/17011201.html

photo:daisaku ueda text:michiko kurushima

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