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GoodDay北海道 » コロカル『SHORT TRIP Guides』 » おいしいワインとパンの旅 » 小麦も酵母も土地の食材で。森のなかに佇む薪窯パン屋〈POTORI BAKERY〉

 

SPOT 04

おいしいワインとパンの旅 from 新千歳空港

小麦も酵母も土地の食材で。
森のなかに佇む薪窯パン屋
〈POTORI BAKERY〉

from 北海道夕張郡長沼町

SHORT TRIP Guides - 北海道の小さな旅ガイド edited by コロカル
SHORT TRIP Guides - 北海道の小さな旅ガイド edited by コロカル

摘んだり育てたり。
自然の暮らしから育まれるパンづくり

利道の先、白樺林と山葡萄のツタのからまるアーチを抜けて、森を背に建つ一軒家へ。ドアを開けた先には、どっしりとして愛らしいたたずまいのパンたちと、店主・関口繭子さんのあたたかな笑顔が出迎えてくれました。

森のなかに静かに佇むポトリベーカリー。物語の中に迷い込んだようなお店です。

広大な平野の田畑とともになだらかな丘を抱く、長沼町は、新千歳空港から30分と近く、札幌からも車で1時間。この地に根をおろし〈POTORI BAKERY〉(ポトリベーカリー)を営む関口さんは秋田県出身。東京で大学生活を送る間に運命のパン屋さんに出会って以来、ひとすじにパンづくりの道を歩み続けています。

つくるのもお客さんへの対応もほぼひとりでこなす関口さん。

東京にあるそのお店〈ぴすとーれ〉のパンを食べて、「こんなにまっすぐで優しいパンを焼ける人がいるんだ!」と感動した関口さんは、飛び込みで働かせてほしいと頼み込み、やがてスタッフとして勤務し始めます。
「ぴすとーれでは、パンをつくることが楽しいということと、パンとまっすぐ向き合う気持ちを教わりました」

イングリッシュマフィンやクッキー、タルトなどのお菓子も。左下は、庭のラズベリーとカシス、ルバーブにクリームチーズを合わせて自家製の黒蜜入り生地へ贅沢にとじこめた〈ルバーブとベリーのパン〉(260円)。

勤務して6年経ったころ、関口さんは「自分のパンがつくりたくなって」薪窯でパンを焼ける環境を求め、旦那さんの実家があり何度も訪れていた北海道へ移住を決意。

最初は札幌市内の古民家に住み、パン焼きの腕がにぶらないよう友人や口コミのみでパンを販売。より自然が多く水のおいしい場所を探していたとき、無農薬の小麦を買いに訪れた長沼の豊かな自然と人のよさに惹かれた関口さん。時間をかけて土地を探し、2011年、住居兼店舗が完成。翌2012年夏にPOTORI BAKERYがオープンします。

窯用の建物は知人にお願いして増築。床のセメント入れから作業に携わった関口さん。指導してくれた陶芸家さんが登り窯のレンガを分けてくれたそう。さまざまな思いが乗せられた立派な薪窯。

2016年春からは、念願の薪窯でパンを焼き始めました。たまたまお客さんで出会った薪窯の設計ができる方と、紹介された長沼の陶芸家さんと3人で力を合わせ、1年をかけて完成。薪窯に変えてから、パンの焼き上がりがより素朴な姿になり、遠赤外線効果で生地のもちもち感が増したと関口さん。
「家に持ち帰って焼き直しても、焼きたてのパンのおいしさが蘇ります」

自然光が心地よい店内の窓からは農家さんが輪作をしている広い畑が見え、毎年風景が変わるのも楽しみのひとつ。おすすめのジャムや黒こしょうも取り扱う。

自分で育てた食材で大事にパンをつくりたいという気持ちから、関口さんはお店の横にある自家菜園で昔ながらの黒もちとうきびや、豆、山葡萄、ハスカップ、ベリーなどを無農薬で栽培。2016年の今年は大麦にも挑戦しています。

中はしっとりもちもちの噛みごたえ。キャラウェイシードの香ばしさにチョコレートがマッチ。〈キャラウェイ+チョコレート〉(250円)。

パンづくりに使う水は家のそばの豊かな湧き水。庭先の山葡萄と無農薬の葡萄とを合わせた酵母をはじめ、手づくりの3種類を種継ぎしながら大切に使っています。

春に採れる白樺の樹液を使ったシンプルなパン〈白樺〉、石臼で挽いた全粒粉生地にしょうゆ風味の黒もちとうきびを入れた〈黒もちとうきびのカンパーニュ〉(720円、1/2斤 360円)などのハード系から、長沼で摘んだよもぎの風味が由仁産無農薬小豆のあんこにぴったりな〈あんぱん/のはらのよもぎ〉(180円)などのおやつパンも。ひとつひとつに個性が宿るパンを、毎回品揃えを少し変えながら約20種類焼き上げています。

山葡萄と無農薬葡萄を皮ごと揉んで起こした酵母。この他にライ麦の酵母、玄米と白樺樹液の酵母を使用。

一番左が白樺樹液入りの〈白樺〉(840円、1/2斤420円)。中は真っ白でふわっとやわらか。奥に並ぶスコーン(各130円)はザクザクとしっとりのバランスが絶妙。

もともとつくることが大好きという関口さん。おいしいものに出会うとすぐ「パンにしたらどうなるかな?」とひらめき、試作をしてみるのだそう。

できるだけオーガニックな素材を使って、子どもも安心して食べられるパンづくりをこころがけている関口さんは自らも一児の母。 「自分が見たものや感じたこと、そしてここでの生活そのものを、パンに乗せて焼いていけたら」

店名の〈POTORI〉は、自身がこれまで折にふれて支えにしてきた『ハチドリのひとしずく』という物語からとられたもの。 つくることにまっすぐに向き合い、ひとつひとつの手間をおしまず大切に焼かれるパンは、さまざまな人の心に小さなしずくを落としていることでしょう。

薪割りが忙しいため、現在は土日だけのオープン。なるべく早めの時間に訪問するのがおすすめです。

Information

POTORI BAKERY ポトリベーカリー

住所 北海道夕張郡長沼町東9線北2番地

TEL 050-1420-9048

営業時間 11:00~17:00(パンがなくなったら終了)

営業日 土曜・日曜(月〜金はお休み、冬季は予約店頭販売のみ)

駐車場 あり

Web http://www.potori-bakery.com/

おすすめの立ち寄りスポット ①

牛小屋のアイス

牧場直営アイス店。南国ムード漂う陽気な店内で毎朝搾りたて牛乳からつくられるソフトクリームと、トッピングを練り合わせた〈日替わりまぜまぜアイス〉約10種類からチョイス。名物店長のやっちゃんがオーダーごとにつくるまぜまぜアイスはいつも大人気。週末は特に混み合うため、外の広場で待ち時間ごと楽しんで。

住所 北海道夕張郡由仁町中三川219 細田牧場内

TEL 0123-86-2848

営業時間 10:00~18:00

定休日 水曜・木曜

駐車場 あり

Web http://www.k2.dion.ne.jp/~ushigoya/

おすすめの立ち寄りスポット ②

うどんの五衛門

札幌都心から由仁の丘の上に移転オープン。由仁産の野菜や原木しいたけをはじめ、道産食材を通して旬を伝えるうどん店。ほどよい歯ごたえの自家製手打ち麺に利尻昆布や本枯節8種をブレンドした出汁の風味が滋味深く薫ります。道南杉を使った木造の建物が目印。広い窓から由仁のまちや夕張の山々を見晴らせます。

住所 北海道夕張郡由仁町山形322-1

TEL 0123-83-3344

営業時間・冬季(12月~3月) 11:00~15:00LO

営業時間・夏季(4月~11月) 平日11:00~15:00LO 土日祝日 11:00~16:30LO

定休日 月曜・火曜 (祝日営業、翌日休み)

駐車場 あり

Web http://www.udon-goemon.com/

※売切れ次第終了 ※未就学児童入店不可

photo:minaco text:akiko yamamoto

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