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SPOT 04

道東ネイチャートリップ 大自然で過ごす旅
from 女満別空港

天然温泉に手づくりの食事
山小屋のようなまちの宿
〈しれとこくらぶ〉

from 北海道斜里郡斜里町

SHORT TRIP Guides - 北海道の小さな旅ガイド edited by コロカル
SHORT TRIP Guides - 北海道の小さな旅ガイド edited by コロカル

暖炉を囲んで旅人同士の交流が生まれる、癒しの空間

「地、涯(はて)るところ。人、出逢うところ」
世界自然遺産知床の入り口に位置する、斜里町の天然温泉付きペンション〈しれとこくらぶ〉のキャッチコピーです。JR知床斜里駅から徒歩約10分、白樺の木々に囲まれたログハウス風の建物は、市街地にありながら森の中にいるような雰囲気。「まちなかの山小屋」として30年以上、旅人の心身を癒し続けています。

ログハウス風のしれとこくらぶ。白樺の木々と、オーナーの幸子さんが育てたたくさんの観葉植物が出迎えてくれます。冬はアイスキャンドルが灯されることも。

しれとこくらぶは1987年6月に開業。白樺やカラマツなど地元の木材をふんだんに使った建物の1階は地元のお客さんも集う〈レストラン 年輪〉、2階は8室の小さな宿となっています。今でこそカフェ併設のゲストハウスはよく見られるようになりましたが、当時の斜里では画期的でした。

「亡くなった主人が『まちに山小屋をつくりたい』と言ったのがきっかけなんです。男のロマンでしょうね」と、笑顔が優しいオーナーの塩川幸子さんは振り返ります。“しれとこくらぶ”の名づけ親は、町内の〈北のアルプ美術館〉館長・山崎 猛さんと縁があった文筆家で歴史学者の故・岡部牧夫さん。宿の創業者である夫、義幸さんの友人でした。

白樺を使った手づくり感あふれる部屋はツイン8室。〈知床五湖〉〈カムイワッカ〉など、知床の観光名所が名づけられています。16人収容可能で宴会もできる大広間もあり。

義幸さんは海遊びをしたり、キャンプをしたり、とにかくアウトドア好きだったとか。「ここは知床の自然の中核地のひとつ、斜里町のウトロ地区から40キロ以上離れているけれど、まちの中でも自然が感じられるような宿を目指したのだと思います」

たしかに、丸太を使った椅子やテーブルといい、天井から吊るされたランタンといい、市街地にいることを忘れそうな山小屋ムードにあふれています。そして、このまちの時間が刻まれてきたレトロでどこか懐かしいインテリアも心地いい空間をつくっています。

約30年の歴史の積み重ねが感じられる1階〈レストラン 年輪〉。ライブハウスとして活用されることもあります。まちなかにあるからこそ、旅人と町民との交流が生まれやすいそう。

義幸さんの遊び心あふれる思いは、1階の中央に鎮座している大きな暖炉が物語っています。炎がともらない季節でも存在感を放ち、ぐるりと囲んだレンガのテーブルには自然と人が集まって、キャンプファイヤーのよう。
「冬になるとお客さまが薪をくべてくれたり、炎にあたりながら旅人同士が情報交換したり、暖炉を中心にコミュニケーションが生まれているんです。見ているだけで楽しいですよ」

絵や書道が得意だった義幸さんの作品と、網走市の〈はぜや珈琲〉焙煎のコーヒー。

もうひとつの目玉は、日帰り入浴も楽しめる100パーセントかけ流しの天然温泉。茶色がかった、とろみのある炭酸水素塩泉が絶え間なく浴槽に注がれています。「肌がツルツルになる美人湯」という声もあり、温泉マニアにも評判とか。肌触りなめらかで、時間が経ってもポカポカ温かく、ファンが多いのも納得です。

幸子さんとともに宿を切り盛りしているのが娘の裕子さん。この日の夕食は裕子さんの担当で、厨房で料理の腕を振るっていました。サケマスの漁獲量が全国一など、斜里町は新鮮な海の幸には事欠きません。また、全国平均より長い日照時間と爽やかな気候から、実はジャガイモや小麦などの畑作、山の幸にも恵まれているのが強みです。ブランド豚の〈サチク赤豚〉や、高タンパク低カロリーのエゾシカ肉も人気メニュー。ふたりの手づくりごはんは、ホッとするおいしさです。

「地域の生産者とつながって旬の食材をふんだんに使いつつ、気取りのない“知床のおふくろの味”を心がけています」と裕子さん。宿泊客には個人の希望に合わせてメニューを変えることも。「リクエストでラーメンを出したこともあります(笑)。小さい宿ならでは、ですね」

斜里産食材づくしの、ある日のメニュー。エゾシカ肉のステーキ、マスの塩焼き、ししとうのごま和え、ゆでジャガイモ(男爵、メークイン)、マス白子とアボカドの和風和え、夏野菜サラダ、タコとヒラメの刺身と鮭イクラ。

道東地域は、世界自然遺産の知床のみならず、湖や原生花園など雄大な自然にあふれた見どころがたくさん。しれとこくらぶは、西は網走市、東は知床観光の中核地である斜里町ウトロ地区や羅臼町、南は阿寒国立公園の屈斜路湖まで、それぞれ車で約1時間という立地にあり、ベースキャンプの宿には最適。しかも手頃な宿泊料金も長期滞在者には、心強い味方なのです。とは言え、近くには、〈以久科原生花園〉や〈知床博物館〉など、自然を学び楽しむスポットにも恵まれています。

宿から徒歩15分ほどで着くオホーツク海へと繰り出すのも一興。斜里の海岸では、ほぼ1年中、蜃気楼が観測できる貴重な場所として注目を集めています。冬は流氷で真っ白に海が埋め尽くされ、さらに春には流氷が上に伸び上がる蜃気楼「幻氷」が出現。この地域ならではの絶景です。

斜里町で観測活動に励む、知床蜃気楼・幻氷研究会の佐藤トモ子さんは「不思議な魅力に満ちた蜃気楼がすぐそばで見られる斜里の自然に触れてもらえたら」と話しています。

流氷の蜃気楼「幻氷」。流氷が上に伸び上がって見える不思議な現象です。春のオホーツク海でのみ見られます。2014年4月29日撮影。(写真提供:知床蜃気楼・幻氷研究会)

地元の人々も喫茶や温泉にと、心身を癒しにふらりと訪れるしれとこくらぶでは、コンサートや雑貨市が催されることも。
「鮭の季節だね」「冬は流氷がやってくるよ」
――オーナーの幸子さんや裕子さん、地元客との会話に身を委ねれば、北の暮らしに息づく等身大の四季のうつろいを感じることができます。

中央がオーナーの塩川幸子さん、左が娘の裕子さん、右がスタッフの三浦陽子さん。

Information

ペンションしれとこくらぶ

住所 北海道斜里郡斜里町文光町41-1

TEL 0152-23-1844

料金 4470円~(消費税・入湯税込み)※季節によって変動あり

レストラン 年輪

営業時間 10:00〜22:00

定休日 不定休

Web http://www.shiretoko-club.jp/

おすすめの立ち寄りスポット ①

知床五湖

しれとこくらぶのある斜里町市街地から車で約1時間、知床半島の山間部にある5つの湖。太古からほとんど変わらない深い森の中、晴天時は知床連山を湖面に映す、絶景スポットです。森でゆっくり5つの湖を一巡できる〈地上遊歩道〉と、知床連山とオホーツク海が見渡せ一湖湖畔まで行ける〈高架木道〉ふたつの歩き方が選べます。閉鎖してしまう冬季(11月下旬~4月中旬)は、ガイド付き有料ツアーのみ入園可。

知床五湖フィールドハウス

住所 斜里郡斜里町遠音別村

TEL 0152-24-3323

営業期間 4月下旬〜11月下旬

営業時間 7:30〜18:00(時期により15:00〜18:30閉園と変動。HPで確認を)

駐車場 あり

Web http://www.goko.go.jp/

おすすめの立ち寄りスポット ②

ウナベツ岳メーメーベーカリー

海別(ウナベツ)岳のふもとにある土窯焼きのパン店。築60年近くの古民家を改装した店内では北海道産小麦で焼き上げたパンや菓子が並びます。土日はスープやキッシュなどがセットのランチを提供。森林に囲まれた環境で、農村風景を楽しみながら、テラス席で休憩もできます。その名の通り、たくさんの羊たちがお出迎えしてくれますよ。近くには、道産の土で器をつくる〈斜里窯〉〈陶房カフェこひきや〉も。

住所 北海道斜里郡斜里町峰浜233

TEL 0152-28-2626

営業時間 11:00〜17:00(売り切れ次第終了)

定休日 月曜〜木曜(月曜が祝日の場合は営業)

駐車場 あり

Web http://me-me-bakery.com/

photo:yayoi arimoto text:yoshiko nakayama

※2016年8月の台風の影響で一部通行止めとなっている道路があります。滞在先からの交通アクセスなどを一度ご確認のうえ、お出かけください。
国土交通省北海道開発局 北海道地区道路情報

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