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【ドライブよりみち旅企画】 北前船の道をゆく(PART1:南北海道編) 日本海追分ソーランライン絶景ドライブの旅。(後編)

今年は北海道命名150年の年。1869年(明治2年)から数えてのことですが、今回スポットを当てたのは、その前史ともいえる時代――北前船による海上交易の全盛期。日本海が北海道と本州各地を結んだ流通大動脈だった時代です。今回はPART1:南北海道編として、「日本海追分ソーランライン」。日本海沿いに小樽から函館まで伸びている国道229号と228号の愛称です。奇岩や絶景あふれる海岸線がつづき、北海道の民謡「江差追分」と「ソーラン節」発祥の地がルート上にあることから名付けられました。北海道の歴史と伝統を感じられるロングロードを南下しながら、いにしえの航路に想いを馳せてみようではありませんか。

前編はこちら

 

 

さて、岩内をスタートし、寿都を経て、島牧まで快調に走り続けてきましたが、次の目的地、瀬棚までがなかなか遠い。

町のシンボル「三本杉岩」が見えてくるのを待ち焦がれつつ、一世を風靡した町のスローガン「またせたな」とは、よくぞ言ったもの!と妙に納得です。

 

 

熊石を越え、いよいよ北前船の一大寄港地・江差へ。

追分ソーランラインは瀬棚から一旦山側へ入るのですが、今回は「北前船の道」がテーマなので、あえて海側の道道740号へ航路を変更。面舵いっぱいです。

落ち着いた漁村風景が続きます。道はどんどん狭くなります。この先、まさか行き止まりでは?と不安になってきました。

道は狭くなったり、広くなったりを繰り返しますが、覚悟を決めて進んでゆくと、なんとか再び追分ソーランラインへと戻れそうな気配です。

戻ってまもなく現れるが「親子熊岩」。溺れそうな子熊を、親熊が救おうとしているように見える奇岩。夕暮れ時にはなお情緒のある風景となります。

そういえば、かつてこの辺りは熊石町と呼ばれていたはず。市町村合併で現在は八雲町となっていますが、古い歴史を持つ地域です。せっかくですから、山側へ少し入った「八雲町熊石歴史記念館」を訪ねてみましょう。

正面入口を入ってまず目に飛び込みのは、北前船の模型と赤く錆び付いた大きな錨。港が栄えていた頃の貴重な遺物が数多く保存されています。南へ進むごとに、北前船の匂いがどんどん濃くなってくる感じです。

いつのまにか、道はゆるやかな上り坂。頂上には何があるのだろう、と現れたのが「道の駅 ルート229元和台」。海抜40メートルの高さから眺める「元和台海浜公園」の先に見える奇岩は、まるで尻尾を立てた仔犬のようで心が和みます。

上り下りの海沿いルートをひたすら走り続け、目指すは本日の宿泊地・江差。江差港へ近づいているせいか、カモメの数ががぜん多くなってきたような・・・・。

 

〽カモメのなく音(ね)に ふと目を覚まし あれが蝦夷地の山かいな~

江差追分の一節をつい口ずさみながら海側に目をやると、「おー、あれが鴎島の山かいな~」とばかりに見えてきた黒っぽい島影。ついに江差に到着です。

ロングドライブの疲れを癒すには、何といっても温泉!ということで、噂に聞く「みどりヶ丘の湯っこ」を探してみました。ちょっとわかりづらい場所なのですが、山側の細い坂道を慎重に進んでいくと、「これは、いかにも!」という看板が現れました。

山あいの小ぢんまりとした温泉です。総ヒノキ造りの露天風呂に浸かると、森の奥から鳥のさえずりが聞こえてきました。

一風呂浴びたあとは、いにしえ街道入り口近くに建つ「ホテル寺子屋」へ向かいます。

瓦葺き屋根に洋風の外観。大正ロマンを感じさえるアットホームなホテルです。

部屋に荷物を置き、坂の上の飲食店街をぶらりと歩きます。そのほぼ中央にあり、ひときわ目立っている居酒屋が「江差会館」です。

ここの名物「うに玉」は昆布だしがよく効いた、ちょっと他では味わえない絶品です!

江差の五月は江戸にもない。栄華の昔を偲びつつ、翌朝はいにしえ街道を散策。

江差は函館、松前と並び、北海道で最も早く開けた町。北前船の最大寄港地であり、今回のドライブツァーの本丸と言ってもいい場所です。

 

江戸時代はニシンの漁場および北前船によるヒノキなどの交易で、「江差の五月は江戸にもない」といわれるほど栄えました。ニシン漁は早春に行われましたが、漁が終わりニシン加工品を求めて各地から交易船や人々が江差港にやってくる旧暦5月頃を謳ったものです。

江差には、明治初期まで盛んに行われたヒノキ材とニシン取引に関連した問屋、蔵、商家、町屋、それに社寺などの歴史的建造物や史跡、旧跡が数多く残されており、「いにしえ街道」として歴史の香り漂う町並み整備が進められています。

旧暦5月といえば、現在の6月中旬~7月中旬頃。ということは、まさにいま!今日この頃の時期を指しているではありませんか。そんな旧暦5月の栄華を偲びつつ、いにしえ街道の町並みを歩きます。

 

そしていよいよ、北前船の停泊港でもあった鴎(かもめ)島へいざ上陸です。

島には北前船を係留した木製の杭が、いまもたくさん残っています。

ところで、北前船のもっとも名の知れた船乗りといえば高田屋嘉兵衛ですが、その持ち船である「辰悦丸」を復元し、嘉兵衛の出身地淡路島から江差までの北前船航路を大航海するという壮大なイベントが、いまから32年前の1986年(昭和61年)に行われました。

 

この「辰悦丸回航十周年記念碑」は、その偉業を称え10年後に建てられたものということです。

 

松前への道は、古代と中世が交差する歴史ギャラリーの装い。

江差を過ぎると国道の標識が「228」へと変わります。この道は松前半島をぐるりと周回し、はるか函館へと続いているのです。

15分ほど走ると、山裾に開けた平野を流れる清らかな川に出合います。川の名前は「天の川」。おー、なんとワンダフルな!

そのまま進み、右手に現れるのが「道の駅 上ノ国もんじゅ」です。この春リニューアルしたばかりというレストランの、山海の幸盛りだくさんのメニューが迫力満点です。

上ノ国は北海道で最も早い時期に和人が定住した地。縄文時代の遺跡も続々と発掘されており、どこまで遡れるかは正確には不明です。もんじゅからは、穏やかな入り江の向こうに江差の鴎島も見渡せます。

北の中世を語る史跡「勝山館跡」を過ぎ、標高159メートルの夷王山に登ると、かつて北前船の入港で賑わいをみせたという天の川河口や大澗ノ崎などを一望することができます。

松前までは約60キロメートル。日本海沿いをひたすら南下の1時間ほどのドライブとなります。松前城を見上げる海辺に建つ「道の駅 北前船 松前」に到着。名前に北前船が付いているところが、さすがです。はるか向こうに見えるのは竜飛岬。目の前に広がる津軽海峡。この海峡は夏景色もだんぜん素晴らしいのです!

かつてこの辺りには、たくさんの北前船が錨を下ろし、松前藩が栄華を極めていました。往時を偲ぶ屏風絵が松前郷土資料館に保存されています。

この屏風絵は、今回のスタート地・岩内でも紹介した近江商人・恵比寿屋(岡田)弥三右衛門が松前での出店の繁盛ぶりを後世に伝えるために描かせたもの。滋賀県の近江八幡市の同家に長く保存されていたといいます。

岩内の恵比寿屋本陣跡に始まった今回の旅は、松前で恵比寿屋の屏風絵に出合いめでたく締めとなりました。ということは、日本海追分ソーランラインは“恵比寿屋の道”でもあったともいえそうです。

そんなことを考えていたら、なんだか今宵は旅の最後を祝して、恵比寿ビールで乾杯したくなってしまいました。

 

 

この夏、北前船に乗って北海道へ。日本海を越えるロマンの旅をぜひ!

さて、そういうことで北前船のたどった航路を望みつつ、海沿いの道をドライブしてきたわけでありますが、せっかくなのでこの夏、本物の北前船に乗ってみるのはいかがでしょうか。

といっても、江戸時代の北前船ではなく、現代の北前船のこと。そう、小樽と新潟を結ぶ日本海流通の大動脈・新日本海フェリーです。全長約200メートル、積載トラック150台と運搬量はかつての比ではありませんが、担っている基本的な役割はいまも昔も変わりません。

新潟から乗船し、小樽に入港。小樽や札幌近郊をたっぷりと観光したあと、今回ご紹介した日本海追分ソーランラインを一路南下。函館から帰路に就くというのが、おすすめのコースです。

 

次回は、札幌から北上する「日本海オロロンライン」をドライブする、これまた味わい深いコースを紹介予定です。どうぞ、お楽しみに!!

 

<今回ご紹介した町の観光協会ホームページはこちら>

 

岩内観光協会【たら丸館】https://www.iwanai-kanko.org/

 

寿都観光物産協会http://suttufan.com/

 

せたな観光協会http://setanavi.jp/

 

八雲観光物産協会http://www.yakumo-okanoeki.com/

 

江差観光コンベンション協会http://www.esashi-kankoukyoukai.com/

 

上ノ国町観光協会http://www.kaminokuni.jp/

 

松前観光協会http://www.asobube.com/

 

 

<当ホームページ内の主なリンク先はこちら>

 

日本海追分ソーランラインhttps://www.visit-hokkaido.jp/article/detail/40

 

岩内(道の駅)http://www.visit-hokkaido.jp/spot/detail/765

 

みなとま~れ寿都(道の駅)http://www.visit-hokkaido.jp/spot/detail/47

 

江差いにしえ街道http://www.visit-hokkaido.jp/spot/detail/630

 

松前城http://www.visit-hokkaido.jp/info/detail/77

 

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