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【たとえばこんな、ご当地グルメ】森の恵み、エゾ鹿肉

北海道のご当地グルメとして、いま注目を集めているのが「エゾ鹿肉」です。ヨーロッパの高級レストランで鹿肉は特別に味わう最上のジビエ(狩猟肉)として扱われるほど。北海道にはおよそ66万頭と推定される大量の野生の鹿=「エゾ鹿」が生息しています。今回は、そんなエゾ鹿と北海道との関わり、エゾ鹿肉の料理やおすすめのお店についてご紹介しましょう。

鹿肉&オイスターバル 鹿肉SLOW DOWNの「仔鹿のロースト」

エゾ鹿を食べる。それは、森を守り豊かな自然と共生すること。

エゾ鹿

 

エゾ鹿の祖先は約6万年前の氷期、大陸とサハリン、北海道が地続きとなっていた時代に北方から渡ってきたとされています。その後、北海道の生態系は草食性のエゾ鹿、肉食性のエゾオオカミ、雑食性のヒグマの三者によって長期間に渡り保たれてきていました。

 

エゾ鹿は冬期間、比較的雪の少ない地域へ移動し、わずかに残った草や木の皮をエサに冬を越しますが、これらがまったく獲れないほどの豪雪に襲われたとき、大量死が発生し激減します。しかし、持ち前の繁殖力によりすぐに増加に転ずるのですが、増えすぎを抑えてくれるのが肉食獣であるエゾオオカミの役割でした。

 

ところが明治の開拓期、畜産に被害をもたらすエゾオオカミを駆除したことから異変が起こります。エゾ鹿の天敵がいなくなってしまったのです。エゾ鹿は一時期、肉や毛皮の輸出用に乱獲され、度重なる豪雪の影響もあり絶滅寸前の状態でした。このため明治政府は1889年(明治22年)、エゾ鹿猟を全面禁止とします。

 

輸出用に作られていた「エゾ鹿の缶詰」(協力:北海道博物館)

 

その後、少し頭数が回復したところで狩猟を解禁しますが、またしても乱獲が繰り返されたため1920年(大正9年)、再び完全禁猟を決め、この措置は1956年(昭和31年)まで続きます。その後、1970年代には自然保護運動が活発化します。天敵がいない環境で、30年以上にわたり狩猟を禁止し保護を強化した結果どうなったか?エゾ鹿は、かつてないほどの生息数へと増加を始めていたのです。

 

エゾ鹿は今日も増え続けており、農業被害と森林破壊の問題が年々深刻化してきています。道路や線路に飛び出してきたエゾ鹿と自動車や列車との衝突事故も多発しています。エゾ鹿の数を適正に保ち、北海道の豊かな森や自然環境を未来へ引き継ぐためには、エゾ鹿を貴重な森の恵みとして積極的に活用することが必要です。ジビエとしてのエゾ鹿肉料理が、いま熱い注目を集めているのです。

極上のジビエに舌鼓!専門店で味わうエゾ鹿肉料理は格別の味。

北海道内のレストランや居酒屋のメニューにはエゾ鹿肉を使った料理が着実に増えつつありますが、意外と少ないのがエゾ鹿肉料理の専門店。おすすめのお店を何店かご紹介しましょう。

「鹿肉&オイスターバル 鹿肉SLOW DOWN」の入口

 

まずは、札幌のススキノにお店を構える「鹿肉&オイスターバル 鹿肉SLOW DOWN(スロウダウン)」。入口には“北海道胆振産ジビエ(蝦夷鹿)”のノボリが。マタギの猟師が撃った2歳以下のエゾ鹿を専門の食肉処理工場で処理したものを仕入れているとのことです。

メニューにはさまざまなエゾ鹿肉料理が並びます。

「仔鹿のロースト」季節の野菜添え

 

焼き方には絶対の自信ありという「仔鹿のロースト」は、来店客の9割が注文するという超人気メニュー。一見レアのように見える赤身肉ですが、しっかり火は通っており、かつ柔らかいという絶妙な焼き加減。黒粒コショウ、山ワサビなどが添えられていますが、特製和風ミョウガソースで食べると旨さがいっそう引き立ちます。

 

鹿肉&オイスターバル 鹿肉SLOW DOWN

札幌市中央区南7条西4丁目2-11 ショウビル1F

TEL:011-522-6266

ホームページ:https://r.goope.jp/slowdown6266

 

 

 

 

こちらは、札幌市のお隣り北広島市の郊外にある「鹿肉レストラン あぷかの森」。“あぷか”とはアイヌ語で「牡鹿」を意味します。直営の食肉処理工場で適切に処理したエゾ鹿肉を使い、土・日と第4火曜日(シカの日)限定で11:00~15:00までの昼間のみ営業しています。

 

 

「鹿肉レストラン あぷかの森」

 

エゾ鹿肉のステーキはもちろん、あらびきハンバーグ、カレーライスをはじめ、エゾ鹿肉ソーセージのピザなど、さまざまなメニューを提供していますが、とくに好評なのが月替わりの特別メニュー。11月の特別メニューの中から「デミグラスシチューセット」をいただきました。

11月の特別メニュー「デミグラスシチューセット」は1650円(税込)

 

エゾ鹿のスネ肉を長時間煮込んだデミグラスシチューは、大きなお肉がゴロゴロでボリュームたっぷり。スプーンでホロホロに崩れるくらいの柔らかさです。これに、スープとサラダ、自家製パンかライス、デザートまで付いた豪華版のセットです。

店内ではエゾ鹿肉のさまざまな部位や加工品を販売しているのをはじめ、インターネットでの注文も受け付けています。下記のホームページにはさまざまなイベント情報なども掲載されていますので、ぜひアクセスしてみてください。

 

あぷかの森

北広島市輪厚607-28

TEL:011-511-4855

ホームページ:https://apukanomori.com/

 

 

毎年大好評の「エゾ鹿バーガー」。次回の販売開始をお楽しみに!

ロッテリア「エゾ鹿バーガー」のポスター(2019年2月のもの)

 

ロッテリアでは、数年前から北海道の食材を使った“ご当地バーガー”として「エゾ鹿バーガー」を北海道内の店舗限定・数量限定で販売しています。エゾ鹿肉を約3㎜に挽き、パン粉などを加えてふっくらとした食感のパテに仕上げ、その上にローストした玉ネギをトッピング。

 

味の決め手となるソースは、赤ワイン、ブイヨン、リンゴ等を加えてじっくり煮込んだデミグラスソースを採用。それらをレタスとともにバンズで挟んだもので、シンプルながらも本格的なジビエを使ったご当地バーガーとして、毎年好評を博しています。次回の販売は、2020年上半期の予定で検討中とのことなので、正式発表をどうぞお楽しみに!

 

ロッテリアお客様相談センター

TEL:0120-070-612

低脂質で高タンパク質。鉄分たっぷりのヘルシー食材。

スーパーの精肉売場には、牛肉、豚肉、鶏肉が並び、北海道ではそれに加えて羊肉が置かれていますが、鹿肉にお目にかかることはまずありません。ですが、これらの家畜肉を食べるようになったのは明治以降のことで、その遙か昔の縄文時代以前から日本列島の各地では野生の鹿やイノシシが食べられていたことが確認されています。日本人にとってもっともつきあいの長い肉は、じつは鹿肉だったのです。

(資料提供:北海道環境生活部環境局生物多様性保全課)

 

エゾ鹿肉で注目すべきは、何といっても鉄分の多さです。牛肉や豚肉、鶏肉と比べても圧倒的に含有量が多く、貧血気味の女性にはおすすめといえます。タンパク質も牛肉より多く、豚肉とほぼ同量。脂質も牛肉や豚肉よりも少なく、エゾ鹿肉には不飽和脂肪酸が多く含まれているという報告もあり、現代人に最適なヘルシー食材であるということができます

 

おいしいエゾ鹿肉を得るには、心臓や頭部などを射貫いて苦痛なく即死させる「クリーンキル」=“清潔な殺し方”が必須条件となり、これにより筋肉中にガスや血液が充満することなく肉質の低下を防ぎます。ハンターには、それだけ高度な技術が求められることになります。

「エゾシカ肉処理施設認証制度」ロゴマーク

 

また、捕獲されたエゾ鹿を衛生的に食肉にする工程を担う食肉処理施設は、安全・安心なエゾ鹿肉を流通するためにとても重要です。このため北海道では「エゾシカ衛生処理マニュアル」を定め、これを遵守するなどしている食肉処理施設を認証施設と定め、認証制度のロゴマークを製品に表示することを認めています。お土産にエゾ鹿肉加工品などを購入する際には、安全・安心の目印としてください。

認証ロゴマークの入った「エゾ鹿スープカレー」阿寒もみじ本舗

http://www.hokusen-kk.com/momiji/

 

毎月第4火曜日は「シカの日」。さっぽろ雪まつりに合わせ「エゾシカウィーク」も!

「シカの日」参加店の目印

 

北海道では、エゾ鹿肉を多くの方々に味わってもらうため、毎月第4火曜日を「シカの日」(4[シ]+火[カ]=シカ)と定めPR活動に力を入れています。シカの日に賛同する飲食店や販売店では、エゾ鹿肉料理の提供や肉や加工品の販売などが行われます。下記のホームページでは「シカの日参加店」の一覧や、エゾ鹿肉料理のレシピをまとめた「おうちでエゾシカ料理」などが公開されていますので、ぜひご活用ください。

 

エゾ鹿バーグ洋風ソース添え(レシピの一例)

エゾ鹿やわらかザンギ(レシピの一例)

 

「シカの日」オフィシャルサイト

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/est/shikanohi/index.htm

 

 

さらに、「さっぽろ雪まつり」などの冬季イベントに合わせて「エゾシカウィーク」が毎年開催されています。2020年の開催は2月1日(土)~16日(日)の予定。「シカの日」は月一度ですが、こちらは期間中16日間に渡り毎日、エゾシカウィーク参加店ではエゾ鹿肉料理がふるまわれます。参加店の一覧をエリアごとにまとめたオフィシャルサイトが公開されていますので、どうぞアクセスしてみてください。

 

エゾシカウィーク2020オフィシャルサイト

https://www.gutabi.jp/pickup/detail/2237

 

 

 

エゾ鹿は主に海外からの輸入飼料で育てられる家畜とは異なり、野山で自由に繁殖・成長する野生生物。捕獲して食肉とする場合、飼料代はゼロ。北海道ならではの完全自給食品なのです。エゾ鹿を適正な数に抑え、自然増加分を食用とすることで、サステイナブル(持続可能)な森の恵みとして利用し続けていくことができます。エゾ鹿と人間との新しい共存関係が始まりつつあるいま、エゾ鹿肉料理の素晴らしさをぜひご賞味ください!

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