登山03:利尻山(利尻島)

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利尻山(利尻島)

夏〜秋

日本百名山で最も北に位置する利尻山。
海に浮かぶ山で、野鳥や高山植物に出合う

島全体が山ともいえる利尻島。まるで海に浮かんでいるように見える利尻山は、島の真ん中にそびえる別名「利尻富士」とも呼ばれる独立峰です。北の秀峰として日本百名山の最初に登場しており、その美しい山容は北海道の銘菓「白い恋人」のパッケージにも描かれています。この島でしか見られない植物や動物も数多く、登山者なら一度は登ってみたい憧れの山といえるでしょう。本格的な登山コースから初心者でも気軽に楽しめるハイキングコースまであるので、レベルに合わせて選んでください。

利尻山には南峰と北峰、ふたつの頂があり、最高峰は南峰(標高1721m)ですが、崩落の危険があるため進入禁止となっており、一般的には北峰(1719m)が利尻山の山頂とされています。登山ルートもふたつあって、中級者向きの鷲泊(おしどまり)コースと、上級者向けの沓形(くつがた)コース。いずれも6合目あたりが森林限界で、9合目から頂上まではガレ場になっています。難所をクリアして山頂にたどり着くと、眼下に広がるのは青い海。天気が良ければ海の向こうに礼文島、さらに遠くサハリンの島影が見えることもあります。

利尻山は高山植物の宝庫としても知られています。9合目上部には高山植物が咲き乱れるお花畑もあります。7月から8月にかけては、ここでしか見られない固有の高山植物も少なくありません。代表的なのは、まちの花に指定されているリシリヒナゲシ。7月上旬から中旬、利尻山のガレ場に可憐な黄色い花を咲かせます。ほかにもリシリアザミ、リシリリンドウ、リシリゲンゲなど、希少な高山植物がいっぱい。北海道は緯度が高いので、本州では高山帯でしか見られない野の花を標高の低い場所で容易に目にできるのも大きな魅力です。

利尻島は日本海に浮かぶ周囲約60kmの島です。利尻山を取り囲むように豊かな森が広がっていて、野鳥が数多く生息しています。また、渡り鳥の中継地・繁殖地にもなっていて、これまでに約317種の野鳥が観測されています。特にバードウォッチングにおすすめなのは、森の葉が生い茂る前の4月下旬~5月末。国の天然記念物クマゲラの繁殖期でもあるため、運が良ければ赤いベレー帽をかぶった大型のキツツキ、クマゲラに会えるかもしれません。

問い合わせ先:利尻町観光協会

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