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鴛泊港のすぐそばに立つ巨大な岩山「ペシ岬」。360度のパノラマと歴史的な背景を持つ利尻島の象徴です。

フェリーターミナルに隣接する標高約93mの巨岩は、その姿から「ゴリラ岩」や「灯台山」の名で親しまれています。かつては「モペシ」という小さな山と並んでいましたが、大正時代に稚内港の築港材料として爆破された歴史を持ちます。急勾配の遊歩道を一歩ずつ登ると、荒々しい岩肌の質感とともに、頬をなでる力強い海風を肌で感じることができます。

頂上付近には白亜の鴛泊灯台が立ち、視界を遮るもののない大海原が広がります。眼下の鴛泊港から視線を上げれば、洋上に浮かぶ礼文島や北海道本土の稚内、そして背後にそびえる雄大な利尻山を一望できるのが魅力です。また、会津藩士の墓といった歴史的遺構も静かにたたずんでいます。早朝には日本海から昇る朝日の輝きと潮騒を五感で楽しむことができ、旅の忘れられない1ページとなるはずです。