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稚内公園の丘陵に立つ高さ80mの記念塔。最北の街の歴史を学び、360度広がる絶景を堪能できます。

稚内市の開基100年を記念して1978年に建設されたこの塔は、海抜250mの高台に位置する街のランドマークです。地上70mに設けられたガラス張りの展望室に足を踏み入れると、眼下には稚内市街地が広がり、吹き抜ける風の音が遠く感じられるほどの静寂と開放感に包まれます。空気が澄み渡る日には、サファイアブルーの海に浮かぶ利尻・礼文の両島や、はるかサハリンの島影までもが視界に収まり、地球の丸さを実感するパノラマが広がります。

建物の1階と2階にある北方記念館では、この地に刻まれた深い歴史に触れることができます。探検家・間宮林蔵の足跡をたどる展示やアイヌ民族の貴重な資料、かつての樺太での暮らしを物語る郷土資料などが並び、古い紙や木材の香りがどこか懐かしさを感じさせます。展望台から現代の景色を眺め、展示室で先人たちの歩みに思いを馳せる時間は、最北の旅をより深いものにしてくれるでしょう。