美唄やきとり
炭鉱の町が育んだ、一串に宿る「鶏まるごと」の旨み。美唄が誇るソウルフード
かつて炭鉱マンの活力を支えた美唄市の名物グルメ。内臓から皮まで多彩な部位と名産の玉ねぎを一本に刺し、塩と胡椒のみで焼き上げる唯一無二の「モツ串」文化です。
1955年頃に誕生した「美唄やきとり」は、日本の近代化を支えた歴史を伝える「炭鉄港めし」の代表格です。かつて炭鉱で栄えた時代、過酷な現場で働く人々にとって、安価で栄養価の高いこの焼き鳥は欠かせないエネルギー源でした。現在も市街地には多くの専門店が立ち並び、炭火の香ばしい香りが漂います。
最大の特徴は、レバー、ハツ、砂肝、キンカン(産卵前の卵)といった多彩なモツと、もも肉や鶏皮を一本の串に凝縮した「モツ串」スタイルです。「一羽の鶏を余すことなくおいしく食べる」という知恵から生まれた一串は、部位ごとに異なる食感と旨みを楽しめる美唄ならではの味わいです。さらに、鶏肉の間を彩るのは長ネギではなく美唄名産の玉ねぎ。焼くことで引き出される甘みが、鶏の旨みをより一層際立たせます。
地元では10本単位で注文することも珍しくなく、その豪快な食文化も魅力のひとつです。美唄ならではの食文化とともに、炭鉱の記憶を受け継ぐ一串の奥深い味わいに触れてみてください。
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