GOURMET 8 【たとえばこんな、ご当地グルメ】ザンギのはじまり

ラーメンやジンギスカンと並ぶ北海道民のソウルフードといえば、なんといっても「ザンギ」です。ところで、なぜ北海道では「唐揚げ」ではなく「ザンギ」なの? そもそも「ザンギ」ってどういう意味? 発祥の地はどこなの? そんな疑問をお持ちの方も多いと思います。今回はそんな「ザンギの謎」に迫ってみましょう。


1932(昭和7)年、東京・銀座の「チキングリル三笠(現・三笠会館)」のメニューに初めて「唐揚げ」が登場。一方、1937(昭和12)年に函館で開業した北海道最古の中華料理店「陶陶亭」でも、骨なし鶏の唐揚げを出していたとか。お店は閉店し料理名も不明ですが、同店の味を継いだ「光春(2019年に閉店)」では、「ヨンザンギ」の名で骨なし鶏の唐揚げを提供していました。おそらく中国料理の鶏肉の揚げ物「軟炸鶏(エンザーチー)」が転訛したのではないかと考えられます。


これとは別に、1960(昭和35)年に釧路で開店した焼き鳥店「鳥松」でも「ザンギ」が誕生しました。当時急速に普及し始めたブロイラーの丸鶏をブツ切りにして骨付きのまま唐揚げにしたのが始まり。こちらも名前の由来は中国語の「炸鶏(ザーチー)」で、真ん中に幸運を表す「運(ン)」を入れ、散切り肉の語感も重ねて「ザンギ」と名付けたのだとか。「鳥松」では現在、当時と同じ骨付きのものを「ザンギ」、骨なしを「骨なしザンギ」という名で出しています。そのままでもいけますが、ウスターソース風のタレを付けて食べるのが、元祖ザンギ流のオススメとのことです。


(写真提供:北海道ぎょれん)

昭和初期に銀座で生まれた鶏の唐揚げが、ほぼ時を同じくして函館の中華料理店にも登場し、やがて釧路で「ザンギ」の名が生まれ、北海道民のソウルフードに。さらに「タコザンギ」や「鮭ザンギ」「ラムザンギ」「鹿肉ザンギ」など新しい味も次々誕生。旬の味覚やご当地食材をよりおいしく味わうための調理法として、今も進化を続けています。この冬、北海道を訪れたらぜひとも各地で自慢のご当地ザンギをご堪能あれ!

鳥松

住所北海道釧路市栄町3-1
電話0154-22-9761
営業時間17:00~24:30
定休日日曜日

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