GOURMET 6

明治・大正期、羊毛国産化の国策で札幌・月寒と滝川にそれぞれ農商務省の種羊場が設けられたのが、北海道を代表する料理「ジンギスカン」誕生のきっかけ。毛を刈った後の肉も有効活用するために考案されたとされています。「地域によって異なる食べ方はなぜ生まれたの?」「独特な形をした鍋の秘密は?」など、ジンギスカンを巡る謎に迫ってみましょう。


ジンギスカンの食べ方は大きく分けて、道央や道南を中心に普及している、肉を焼いてからタレを付けるタイプと、道北を中心に食べられている、あらかじめタレに漬け込んだ肉を焼くタイプの2つ。「タレ付けタイプ」は旧満州国や樺太の野戦料理がルーツなのだとか。月寒の名店「ツキサップじんぎすかんクラブ」の前身「成吉思汗倶楽部」を設立した栗林元二郎は、戦後に旧満州から持ち帰った鉄鍋で羊肉を焼き、タレを付ける方法を広めました。後にこれは「月寒(札幌)式」と呼ばれるように。


「味付きタイプ」を代表するお店といえば、滝川市に本社を置く老舗「松尾ジンギスカン」です。開業当時に旧農商務省滝川種羊場が推奨していた調理法に改良を加えたのが、創業者の松尾政治。こちらは特製のタレに漬け込んだ肉を、中央が盛り上がった専用鍋の「山」の部分で焼き、滴る肉汁と脂を周囲の「溝」で受け止め、これにタレを加えて野菜を煮るスタイル。お肉のおいしさはもちろん、そのうまみを余すことなく野菜に絡めていただけるのが特徴で、「滝川式」と呼ばれています。


使う鍋の形も調理法によって微妙に異なります。「タレ付けタイプ」によく使われているのが、山の部分に切れ目が入った鉄鍋。七輪に乗せ高温で肉を焼くと滴った脂がそこから炭火に落ち、立ち上る煙で肉が燻され香ばしさがアップします。切れ目のない鍋は煙が少ないので、「味付きタイプ」を屋内でいただくのに最適。肉のうまみが絡んだ野菜も格別です。どちらもそれぞれの味わいがあって魅力的なので、「どっちかなんて選べない!」という方は、ぜひ両方のスタイルを食べ比べてみてください。


ツキサップじんぎすかんクラブ

住  所札幌市豊平区月寒東3条11丁目2-5八紘学園農場内
電  話011-851-3341
営業時間11:00〜20:00(木曜日は17:00から)
定休日水曜日、第3火曜日
お問い合わせhttp://www.tjc1953.com/

松尾ジンギスカン本店

住  所北海道滝川市明神町3丁目5-12
電  話0125-22-2989
営業時間11:00~20:30(ラストオーダー20:00)
(※ただし状況により変更する可能性あり)
定休日なし(12月31日・1月1日を除く)
お問い合わせhttps://www.matsuo1956.jp/contact/

各施設情報については変更になる場合がありますので事前のご確認をお願いいたします。

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